会長挨拶


弊社は、昭和16年、福島市早稲町(現ラヴィバレ)に有限会社福島丸公海産物配給 所として設立され、昭和35年、現在の「株式会社福島丸公」に変更いたしました。その後、昭和47年には中央卸売市場開設に伴い、弊社も水産物卸業者として入場致しました。その為、荷受業務以外の仲卸業や製造、小売等の業務については分社化して対応してまいりました。

平成26年4月1日に福島市市場は中央市場より地方化し「福島市公設地方卸売市場」に転換いたしました。この地方化で、中央卸売市場法という規制から緩和された事により、弊社も、この機にグループ再編を行い、丸公食品、福島水産、キクタ水産、福島丸公配送、ビックマークの5社を福島丸公に吸収し、その力を一手に集約いたしました。

今、水産物業界は非常に厳しい状況下にあります。魚離れは深刻であり、水産資源の枯渇や温暖化の影響による水揚げのばらつき。そして、何よりも大きな問題は大震災後の原発事故とその後の復旧の遅れであります。福島県の漁船は試験操業以外の漁をする事ができず、当然、県産の水産物は全くと言っていいほど流通しておりません。実害はさることながら風評被害は収まる気配すらなく拡大の一途をたどっています。

しかし、このように厳しい時だからとそれを嘆いてばかりはいられません。今こそ、既成概念や延長でものを考えるのではなく、視点を変えて斬新な切り口で物事を見定めていかなければならない時になりました。

各社の経験・実績・ノウハウを持ち寄り、より強固に、より団結して、生活者へ安全で安心できる豊かな水産物はじめ様々な食材を、皆様の食卓に提供できるよう、更なる努力をしていきたいと思います。

美味しい料理を目の前にした皆さんの笑顔を想いながら、この地の台所を預かっているという自信と誇りを胸に、新しい時代に向けて前進していきたいと思います。

株式会社福島丸公
代表取締役会長 石本 朗